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手当されたものたち展

渋谷のWe Workにて「手当されたものたち展」が展示されました。
手当されたものたち展 Bandaged Things (2026/4/24)                    
私たちは普段、物を用途や名前によって理解している。
石は石として、椅子は座るものとして、コップは飲むための道具として、効率よく認識され、背景へと溶け込んでいく。しかし、そこに小さな「ずらし」が加わるとき、見慣れた世界は別の姿を見せ始める。本展示では、石や器、家具などの日常的な無機物に絆創膏を貼るという最小限の介入を行っている。本来、傷を持たないはずのものに「手当て」を施すことで、物は用途から一度解放され、ただそこに在る存在として立ち上がる。絆創膏は、傷そのものを見せるものではない。むしろ、「ここには何かがあったのかもしれない」という想像を生み出す装置である。
その結果、私たちは物に対して、機能ではなく存在そのものへ視線を向け始める。背景だったものは前景となり、無名だったものに気配や物語が宿る。創造性とは、新しいものを作ることだけではなく、既にある世界を新しく見ることから始まるのではないか。「手当てされたものたち」は、世界に小さなずらしを差し込みながら、見慣れた日常との関係を静かに問い直す試みである。
▼参加者が実際に無機物に絆創膏を貼ってみる参加型ワークショップを実施 毛糸の束に絆創膏を貼りながら「毛糸がほつれているところがケガのように見えてきた」など各々が絆創膏を貼ることによる物体に対する認識の変容を楽しむ
 
 
 
 
 
 

本展示の作家 現代アート作家 夏川まりなによるレポート